便秘

便秘外来について

便秘にもいろんな原因があります。本来その原因によって治療法は異なるはずで、ただ下剤を飲めばいいというものではありません。
合っていない治療法は治らないばかりか悪化させてしまうことさえありえます。
当院では機能的消化管障害の国際的研究機関である「Roma委員会によるRoma診断基準」に準じた以下の検査にて便秘の原因を調べ、それぞれの病態に応じた治療を行っています。

腸管輸送能検査    大腸の動きを見る検査です。大腸通過時間検査ともいいます。

直腸肛門内圧測定   直腸の感覚、便意の感覚が正常かどうか。息んだときの肛門の筋肉の動き、肛門の締まり具合をみます。
カテーテル排出検査  肛門の使い方が正しいのか、便を押し出す腹圧がちゃんとかかってるかどうか、そのタイミングなどををみます。

また、腸内環境を改善するために腸内フローラの解析をおすすめすることもあります。

便秘は命にかかわるような疾患ではありませんが、排便は日常的な一生をともにする習慣です。日常生活に支障をきたすような場合は積極的な治療をおすすめしております。お一人で悩まずにお気軽にご相談ください。ご自身の病態に合った治療で快適な生活を送るようにしましょう。
便秘外来は説明に時間をかけますので、初診は予約制とさせていただいております。
ご予約はお電話でお願いいたします。

便秘とは

排泄物が長時間腸内にとどまったり,排便に困難を伴う不安やストレスを感じる状態のことをいいます

○1日1回排便があっても、量が少ない
○便がすっきり出た感じがない
○便が硬くなかなか排便できない
○数日以上も便が出ない
○排便の間隔が不規則

など様々な訴えがあり人それぞれです

  • 健康への影響
    代謝活動が衰えることによる影響
    脂肪が燃焼しにくく、また溜め込みやすくなる
    新しい皮膚が生まれるサイクルが遅くなり肌荒れの原因に
    血行が悪くなることで、冷えやむくみ、月経不順など。
    腸内環境が悪くなる、不安定になることによる影響
    善玉菌が増えない、育たない。
    そのため消化や吸収に悪影響が、また免疫力の低下も。
    排便に関する不安感やストレスでうつ状態になることもあります

便秘の種類

  • 弛緩性便秘
    大腸自身の動きが弱くなってしまっています。
    蠕動運動の低下でゆっくりしか動かないため大腸全体に便がたまってしまいます。
    水分は吸収されるので便は硬くなります。
  • 治療法
    腸の動きにあったタイプの刺激性下剤など
  • 直腸性便秘
    大腸は問題なく便は直腸へと進みますが、そこからが出ない出せないタイプ。
    便をだすタイミングが悪い、出せる便の量に達するのに時間がかかります。
    下剤の乱用などで大腸の動きや直腸肛門の感覚がおかしくなってしまっているなど、習慣が原因であることが多いです。
  • 治療法
    習慣を正すことが大切です。
    規則的な排便、しっかりした便を作ることが中心になります。
  • 痙攣性便秘
    腸を動かす神経のバランスが崩れることで、腸が必要以上に蠕動している。
    または蠕動が弱くなっています。痙攣した腸は便をうまく排出できず便が硬くなってしまいます。
  • 治療法
    食事や薬物治療法を組み合わせることで排便のリズムを整えるなど